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分社により交際費の損金算入枠が増える

資本金1億円以下の会社の場合、600万円以下の交際費については、その1割が課税対象となり、600万円を越える部分はその全額が課税対象となっています。
したがって、別会社を作ることによりさらに600万円までは税務上の費用として認められることになります。

 

消費税の納税義務が免除される

消費税の納税義務は、前々期の課税売上高が1,000万円を超えている場合に発生します。
したがって新設の会社の場合、前々期が存在するまでの期間は納税義務がありません。
ただし、資本金が1,000万円以上の会社は、1期目から課税事業者になりますので、既存会社で消費税を負担している場合、別会社を設立するときは資本金を1,000万円未満とすれば、設立から2会計期間は消費税が免除されます。


消費税の節税効果がある

親会社が消費税の計算を原則方式(預かった消費税から払った消費税の差額を納税する方式)を採用している場合、子会社に移管した業務に対し業務委託費を支払うことにより払った消費税が多くなり、しかも子会社が消費税の納税義務が免除されていれば消費税の節税効果があります。

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法人税及び事業税の節税となる

法人税の税率は期末資本金の金額が1億円以下の場合は、所得金額が年800万円までは22%の軽減税率(800万円超の場合は30%)が適用されています。
法人事業税は、所得金額が年400万円以下の場合は5%、400万円超800万円以下の場合は7.3%、800万円超の場合は9.6%で、利益金額が大きくなるほど税率も上がります。
法人住民税は、税率は一定ですが法人税額に税率を掛けますので、法人税額が少ないほど法人住民税も少なくなります。
別会社を設立することにより利益を分散することで、軽減税率の適用を二重に受けることが可能になるのです。


留保金課税を避けることができる

留保金課税とは、社内に残っている利益に対して課税されるもので、留保金額から留保控除額を差し引いて計算します。
これは、
・所得金額(所得などの金額×35%)
・定額基準(1,500万円)
・積立金基準(資本又は出資の金額×25%-利益積立金額)
のうち最も多い金額になります。
別会社によって、留保控除額を重複して受けることができるのです。


退職金を計上できる

役員を退任させ、子会社の役員に就任させれば親会社で役員退職金を計上できます。
思わぬ利益が出た事業年度などに退職金を計上して節税できます。
従業員を転籍させても退職金は当然計上できます。


貸倒引当金の重複計上ができる

期末にある債権について業種別に決められた繰入率を使って将来発生することが予測される貸倒の損失見込額として、損金算入が認められています。
この貸倒引当金も、既存会社から別会社に対する売掛金や貸付金についても設定することができるので、重複計上ができるというわけです。

 

 

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